
osakana shokudo YAMATO @koufu satoyoshi. 2025.10.23 grand open.
falcodesign.


















海なし県・山梨へ挑戦!「おさかな食堂 やまと 甲府里吉店」がオープンしました
こんにちは! 株式会社ファルコデザインの渋谷知香子です。
秋風が心地よく感じる季節になりましたね。 皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今日は先日無事にグランドオープンを迎えました、とある特別な店舗のお話をさせてください。 私のデザイン人生においても、そして施主様にとっても、大きな「挑戦」となったプロジェクトです。
個人事業時代からの大切なパートナーと共に
今回ご紹介するのは、2025年10月23日に山梨県甲府市にオープンした「おさかな食堂 やまと 甲府里吉店」です。
施主様である「ヤマトサカナ株式会社」様とは、実は私がまだ株式会社にする前、個人事業主として活動していた2008年頃からのお付き合いになります。 もう17年以上になりますでしょうか。私が法人成りしてからも変わらず頼りにしてくださり、こうして長くお仕事をご一緒できることは、設計士として本当に幸せなことです。
これまで千葉県の房総半島を中心に展開されてきたヤマトサカナさんですが、今回はなんと山梨県への初出店。 「海鮮がおいしい房総」から「海なし県・山梨」への進出です。 お話をいただいた時は、社長の熱い決断に私も背筋が伸びる思いでした。
現場調査で感じた「ワクワク」と「ドキドキ」

物件は、元ファミリーマートだった場所です。 ご依頼をいただいてすぐ、現地へ「現調(現場調査)」に向かいました。
余談ですが、私、家で甲斐犬の女の子を飼っているんです。 「甲斐犬の故郷、山梨での仕事だ!」と、現調に向かう車中、いつも以上にワクワクしていたのはここだけの秘密です(笑)。
現地に着いてみると、コンビニエンスストア跡地ということもあり、まず駐車場が広い! そして前面道路からの視認性が抜群に良いんです。 建物の形も素直な長方形で、ファサード(建物の正面)を広く取れる構造でした。
「これは……いいお店になるぞ!」
直感的にそう感じてワクワクしました。 と同時に、大きなプレッシャーも感じました。
房総半島では知名度抜群の「やまと」さんですが、ここ山梨では知名度ほぼゼロからのスタートです。 「山梨の人たちに、どうやって美味しいお魚を出しているお店だと伝えるか?」 「わざわざ車を停めて入ってきてもらうにはどうすればいいか?」
期待と同じくらい、ドキドキとした緊張感が走ったのを覚えています。
「車社会」で勝つためのデザイン戦略
山梨は車社会です。 お客様は歩いている人ではなく、結構なスピードで車を運転している人たちがメイン。 デザインのコンセプトは自然と決まりました。
「通り過ぎる一瞬で、何屋さんか分かること」 「パッと見て、美味しそう!と感じさせること」
ここを徹底的に突き詰めることにしました。
まず最初に取り組んだのが、お店の顔となる「ロゴ」作りです。 「やっぱりお魚マークは入れたいよね」という話にはなったのですが、どんなデザインにするか。 今回は私一人が決めるのではなく、施主様、そして現場の施工業者さんも巻き込んで、みんなで「アンケート形式」で投票を行いました。


「こっちの方が親しみやすいかな?」 「いや、こっちの方が活きが良さそうだ」
みんなでああだこうだと言いながら決める時間は、本当に楽しいひとときでした。 私は常々「楽しく作る」をモットーにしていますが、作り手が楽しんで選んだロゴには、きっと良い気が宿ると信じています。
コンビニ感を消し、活気ある「食堂」へ


リノベーションにおいて一番の課題は「コンビニ感」をどう払拭するかです。 コンビニの建物は機能的ですが、そのままでは「温かみ」や「職人感」が出にくいんです。
そこで今回は、自動ドアの上に大きな「庇(ひさし)」を造作で取り付けました。 さらに、その上にドーンと迫力のある看板(サイン)を設置。 これだけで、のっぺりとしたコンビニのシルエットが一変し、お店としての風格が出ます。
仕上げに、入り口には大きな「暖簾(のれん)」を掛けました。 風に揺れる暖簾と、 魚のロゴ。これらが揃うことで、一気に「あ、ここは和食屋さんなんだ」「美味しいご飯が食べられそうだ」という空気が生まれます。
ガラス面が広いというコンビニの特徴は、逆に武器にしました。 中の賑わいが外まで溢れ出るようにしたのです。
活気と上品さが同居するインテリア


予算は限られています。経営視点で考えれば、内装にお金をかけすぎて回収にお時間がかかるのは本末転倒です。 使える「躯体(くたい)」は徹底的に活用しました。
天井は既存の「ジプトーン(化粧石膏ボード)」をそのまま活かしつつ、塗装で色を変え、さらに木で格子を組んで「和」の雰囲気を演出しました。 少し天井に手を入れるだけで、空間の重心が下がり、落ち着きが出ます。
照明にはこだわりました。 外から見た時に「おっ、活気があるな!」と感じてもらえるよう、裸電球のような、少しキラキラ・ピカピカしたペンダントライトを選びました。 魚屋さんの威勢の良さと、温かい食事の湯気を連想させるような光です。
そして、壁面。 今回はベニヤ板に直接、魚のグラフィックをプリントしたものを貼りました。 魚市場のような「露骨さ」や「荒々しさ」を出しつつも、グラフィックとして処理することで、泥臭くなりすぎないように調整しました。

ここは私の「女性設計士」としてのこだわりポイントでもあるのですが、あまりにコテコテの「THE 魚屋」にしてしまうと、女性のお客様が入りにくくなってしまいます。 「美味しそうだけど、ちょっとお洒落」「清潔感があって入りやすい」。 そんなバランスを目指しました。
客席の仕切りも、壁を立てて閉鎖的になるのを避けるため、店名のロゴを入れた暖簾で目線を区切る形にしました。 これなら開放感を保ちつつ、周りを気にせずお食事を楽しんでいただけます。
トイレなどの水回りは既存の設備をそのまま活用し、コストを抑えるところはしっかりと抑えています。
予想を超える大反響!

そして迎えたグランドオープン。
「海なし県に本格的なお魚食堂ができた!」 という話題性は抜群だったようで、なんとテレビなどのマスコミの方にも取材に来ていただけました。
オープン直後からたくさんのお客様にご来店いただき、当初の売上目標を倍近く上回る数字を叩き出しているそうです! 施主様からその報告を受けた時は、ホッとしたのと同時に、思わずガッツポーズをしてしまいました。
「よかった……本当に良かった!」
私が作るのは「空間」ですが、本当の目的は「繁盛する土台」を作ることです。 施主様の夢が形になり、そこにお客様の笑顔が溢れ、経営が軌道に乗る。 これ以上の喜びはありません。
ヤマトサカナ様、山梨への初出店という大きな挑戦のパートナーに私を選んでくださり、本当にありがとうございました。 これからも、このお店が地域の方々に愛され、10年、20年と続く場所になることを心から願っています。
お近くにお越しの際は、ぜひ美味しい海鮮丼とお寿司をお腹いっぱい食べてきてくださいね!
今日も良いデザインを
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